※本記事はアフィリエイト広告を含みます。
前に公立中学の入学費用は2年生の2.3倍だった【文科省統計】という記事を書きました。上の子が中学に入って、入学の年だけ支払いが集中したという話です。
そのとき気になったのが、「じゃあ小学校のうちはどうなっていたのか」でした。中学で急に増えたように感じたけれど、本当は小学校の後半からもう増えていたのではないか。
同じ文部科学省の統計を、今度は公立小学校の学年別で見てみました。結果はわりとはっきりしていて、塾や習い事に出ていくお金が動き出すのは4年生からでした。そして動かしているのは、ほぼ1つの費目です。
この記事でわかること
- 公立小学校の「学校外活動費」が学年でどう変わるか
- 4年生から増える原因になっている費目
- 塾と通信教育で、平均額がどれくらい違うか
- 小6の次に中1が来る、という並び方
- この平均値をそのまま自分に当てはめてはいけない理由
公立小学校のお金は、6割が「学校の外」で出ていく
まず全体像です。公立小学校に通う子1人あたりの年間の学習費総額は366,599円。内訳はこうなっています。
- 学校教育費…74,336円
- 学校給食費…35,774円
- 学校外活動費…256,489円
学校外活動費256,489円は、学校教育費74,336円の約3.4倍です。給食費まで足した110,110円と比べても約2.3倍あります。学校に払うお金より、塾・習い事・教材といった「学校の外」のお金のほうが大きいという形です。中学の記事では学校教育費に注目しましたが、小学校では主役が違いました。
ちなみに給食費については、2026年4月から国の支援が始まります。ただし対象は公立小学校の児童だけで、無償になるかは自治体によります。そちらは「給食費無償化」と聞いていたけど、我が家で対象なのは4人中1人だったに書きました。
学校外活動費は、4年生から上がる
統計では学校外活動費を、「補助学習費」(学習塾・通信教育・家庭教師・参考書など勉強に直接使うお金)と、「その他の学校外活動費」(スポーツ・音楽などの習い事や体験活動)の2つに分けています。学年別に並べると、こうなります。
| 学年 | 学校外活動費 | うち補助学習費(塾・教材など) | うちその他(習い事・体験など) |
|---|---|---|---|
| 第1学年 | 216,850円 | 80,572円(37.2%) | 136,278円(62.8%) |
| 第2学年 | 211,919円 | 65,947円(31.1%) | 145,972円(68.9%) |
| 第3学年 | 230,993円 | 76,470円(33.1%) | 154,523円(66.9%) |
| 第4学年 | 271,274円 | 116,753円(43.0%) | 154,521円(57.0%) |
| 第5学年 | 295,538円 | 143,318円(48.5%) | 152,220円(51.5%) |
| 第6学年 | 307,345円 | 186,559円(60.7%) | 120,786円(39.3%) |
| 平均 | 256,489円 | 112,485円(43.9%) | 144,004円(56.1%) |
1〜3年生は21万〜23万円で、ほとんど動きません。4年生で27万円台に乗り、そこから6年生の30万円台まで上がり続けます。1年生と6年生の差は約9万円です。
ひとつ補足します。学校教育費や給食費まで含めた「学習費総額」で見ると、入学準備のある1年生(395,394円)のほうが4年生(359,778円)より高くなります。4年生から一貫して増えていくのは、あくまで学校外活動費のほうです。
もうひとつ、右2列の入れ替わりも見てください。1〜5年生までは「その他(習い事・スポーツ・体験など)」のほうが多いのに、6年生で初めて「補助学習費」が逆転します(60.7%対39.3%)。使う総額が増えるだけでなく、お金の行き先そのものが習い事から勉強へ移るのが6年生でした。
(広告)4年生前後で塾か通信教育かを考え始めるなら、先に費用を確かめておくと比べやすくなります。【進研ゼミ小学講座】は資料請求が無料で、学年ごとの受講費を確認できます。
上げているのは、ほぼ学習塾費ひとつ
補助学習費の中身をさらに分解すると、原因がはっきりします。
| 学年 | 学習塾費 | 通信教育・家庭教師費 | 家庭内学習費 |
|---|---|---|---|
| 第1学年 | 31,504円 | 17,076円 | 31,032円 |
| 第2学年 | 35,291円 | 19,443円 | 10,292円 |
| 第3学年 | 46,108円 | 20,614円 | 9,017円 |
| 第4学年 | 80,935円 | 22,871円 | 10,781円 |
| 第5学年 | 106,550円 | 24,291円 | 9,927円 |
| 第6学年 | 145,161円 | 27,073円 | 10,080円 |
| 平均 | 75,194円 | 21,976円 | 13,361円 |
学習塾費は1年生の31,504円から6年生の145,161円へ、約4.6倍になります。3年生から4年生に上がるところで46,108円→80,935円と、1年で約1.8倍。ここが段差です。
一方で、通信教育・家庭教師費は17,076円から27,073円で、6年間で約1.6倍にしかなりません。金額そのものも、6年生時点で塾の5分の1ほどです。
この2つの費目を、中学3年生まで通しで学年別に並べた記事も書きました。→ 通信教育と学習塾、学年別の費用はどう増えるか
なお、この表は払っていない家庭も含めた平均です。公立小学校で学習塾費を払った家庭は39.0%で、払った家庭だけの平均は年約19万3千円でした(学年を分けない値。文部科学省「令和5年度 子供の学習費調査 調査結果の概要」表8-2)。
我が家の小学生は、家で勉強しています。
ここは誤解のないように書いておきます。これは「支出額の平均」であって、学習の効果を比べた数字ではありません。塾は通う回数も科目も多くなりがちで、通信教育は月額制で上限が読みやすい、という性質の違いがそのまま出ているだけです。どちらが良いかを統計は言っていません。
それでも、「家計の山が来るのは4年生から」「その山を作るのは塾費」という形は、準備をするうえでは知っておく価値があると思いました。3年生までの間は比較的おだやかなので、考える時間はあります。
家庭学習で先に形を作っておきたい場合、通信教育は候補のひとつです。【進研ゼミ小学講座】は資料請求が無料で、学年ごとの教材内容と受講費を確認できます。金額を先に把握しておくと、上の表と自分の家の計画を突き合わせやすくなります。![]()
幼児期のこどもちゃれんじについては、こどもちゃれんじは「退会できない」「コスパ悪い」って本当?調べてみたで退会条件まで調べています。
1年生だけ「家庭内学習費」が飛び出している
表の右端をもう一度見てください。家庭内学習費(参考書、辞書、机まわりなど)は、1年生だけ31,032円で、2年生以降は1万円前後です。3倍の差があります。
入学時にまとめてそろえるからだと思われますが、調査は理由までは調べていないので、ここは推測です。ただ、中学入学の年に学校教育費が跳ねるのと形はよく似ています。「入学の年だけ別枠」と考えておいたほうが、あとで慌てないと思います。
小6の次に中1が来る、という並び方
学習費総額(学校教育費+給食費+学校外活動費)を、小学校から中学校まで通しで並べてみます。
| 学年 | 学習費総額(年間) |
|---|---|
| 小1 | 395,394円 |
| 小2 | 297,710円 |
| 小3 | 318,916円 |
| 小4 | 359,778円 |
| 小5 | 392,755円 |
| 小6 | 432,708円 |
| 中1 | 545,239円 |
| 中2 | 473,569円 |
| 中3 | 607,325円 |
小6で塾費がピークを迎え、その翌年に中学入学の費用が来ます。43万円の年の次が54万円の年です。しかも中1で増えるのは、塾ではなく制服などの学校教育費でした(内訳は公立中学の入学費用は2年生の2.3倍だった【文科省統計】に書いています)。
種類の違う支出が2年続けて来るという並びなので、「中学に上がるから準備しよう」と考え始めると、すでに小6で1年分使ったあと、ということになります。
4人育児で見ると、山が重なるかどうかで変わる
我が家は中学生1人・小学生1人・保育園児2人です。この表を自分に当てはめると、見えてくるのは「山がいつ重なるか」でした。
学年がばらけていると、塾費のピーク(5〜6年)は1人ずつ順番に来ます。逆に年が近い子が2人いると、高学年が2人重なる年ができます。表の数字でいえば、5年生と6年生が同時にいる年は、塾費だけで106,550円+145,161円=約25万円が1年に集中する計算です。
子どもの人数だけでは決まらず、学齢の並び方で家計への出方が変わる。給食費の支援を調べたときも同じ結論になったので、我が家では「人数」ではなく「並び」で見るようにしています。
この平均値を、そのまま自分に当てはめてはいけない
最後に、いちばん大事な注意点です。ここまでの金額は全国平均で、住んでいる場所によって倍近く違います。
| 市町村の人口規模 | 公立小学校の学校外活動費(年間) |
|---|---|
| 10万人未満 | 184,571円 |
| 10万人以上30万人未満 | 231,957円 |
| 30万人以上100万人未満 | 277,384円 |
| 100万人以上・特別区 | 355,320円 |
10万人未満の市町村と大都市では、約1.9倍の差があります。塾の数や相場の違いが背景にありそうですが、調査はその理由までは示していません。いずれにせよ、平均値の256,489円は「どこにも実在しない真ん中の値」です。
使い方としては、金額そのものより「学年でどう動くか」の形のほうを持ち帰るのがよさそうです。4年生から上がる、6年生でピーク、次の年に中学入学、という順番です。ただし人口規模別のデータは全学年の平均値なので、地域ごとに学年別の動きまで出ているわけではありません。この形がどの地域でも同じとまでは、この統計からは言えない点はお断りしておきます。
まとめ
- 公立小学校の学習費総額は年366,599円。そのうち256,489円が学校外活動費で、学校教育費74,336円の約3.4倍
- 学校外活動費は1〜3年生がほぼ横ばい、4年生から上がり始めて6年生で307,345円
- 上げているのは学習塾費。1年生31,504円→6年生145,161円で約4.6倍
- 通信教育・家庭教師費は17,076円→27,073円で約1.6倍。ただしこれは支出額の話で、効果の比較ではない
- 6年生で初めて「勉強のお金」が「習い事のお金」を上回る
- 1年生は家庭内学習費が31,032円と突出。入学の年は別枠
- 小6(432,708円)の翌年が中1(545,239円)。種類の違う山が2年続く
- 金額は住んでいる市町村の規模で約1.9倍違う。平均値をそのまま使わない
「中学からお金がかかる」とよく言いますが、統計を見るかぎり学校の外に出ていくお金の助走は、小学4年生から始まっていました。子どもが小さいうちにこの形だけ知っておくと、慌てる回数が減ると思います。
教育資金の備え方については学資保険じゃなくて生命保険を子供にかけている話にも書いています。
出典
本記事の金額はすべて、文部科学省「令和5年度 子供の学習費調査」の調査結果の概要(令和8年1月16日差替版)から引用しています。表2(学年別の学習費総額)、表3(人口規模別)、表5(男女別・学年別学校外活動費)、表6(学年別補助学習費)の公立の数値です。2026年9月2日に確認しました。
文部科学省「子供の学習費調査 令和5年度」
https://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa03/gakushuuhi/kekka/k_detail/mext_00002.html


コメント